慶應SFC、80以上の研究成果を一般に公表

2004/11/25

慶應義塾大学 環境情報学部 教授 村井純氏

 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)は11月23日、24日の2日間、日ごろの研究成果を公表する「SFC Open Research Forum」(ORF)を開催した。第2回目となる今年は82の企画展示と13のメインセッション、17の独自セッションを展開した。ORF実行委員会では2日間で5000人の来場者を見込んでいる。

 展示会場では至るところでユニークな研究成果が発表されていたが、中でも注目したいのは徳田研究室(政策・メディア研究科委員長 徳田英幸氏)のユビキタス関連研究である。今回同研究室が発表したのは、情報処理機能を内蔵するボード型マテリアル「u-Texture」のプロトタイプだ。u-Textureは複数のセンサー機能や通信機能を内蔵し、自律的に周辺のu-Texture同士で情報を交換することで、家具の全体の形状と自身がどの部分を構成しているかを自己認識する。プロトタイプを製作したのは内田洋行で、徳田研究室と内田洋行は「Smart Furniture」というプラットフォーム・コンセプトの基、実空間に配置することで知的情報空間を構築する家具の研究・開発を行っている。

 また、徳田研究室では、「写真を撮る」という動作によって、対象空間にある機器の制御情報などを無線ネットワークを通じて取得し、JPEG互換のメディアとして保存する研究成果も公表している。「u-Photo」というこのシステムは、実世界の機器のセンサー情報を写真撮影時に周辺のセンサーサービスサーバから取得する。撮影した画像データをPDA型の端末で見ると、機器(例えばライトやテレビなど)にセンサー・アイコンが表示され、そのアイコンをクリックすることで、実世界の機器を制御することができる。徳田氏は「本来なら携帯電話で制御をしたかったのだが、(携帯電話は)ネイティブ・コードが多く、アプリケーション・ソフトウェアの動作が非常に重くなる」ため、断念した。

 そのほか、環境情報学部 教授 村井純氏が代表を務めるAuto-IDラボラトリが、950MHzのUHF帯電子タグを利用したイベント運営システムの実験運用を行っていた。HF帯や13.15MHzのマイクロ波帯と比較して、長距離の検出が可能なUHF帯を利用することで、長距離検出を生かしたサービスを実現できる。イベント会場で来場者がUHFタグを携帯するのは今回が日本初の試みとなる。

(編集局 谷古宇浩司)

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慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス
SFC Open Research Forum 2004

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