セキュリティ、運用管理の新製品発売

代表執行役 兼 COO 就任3カ月半の樋口氏「マイクロソフトの印象は」

2007/06/25

 樋口泰行氏がマイクロソフトの代表執行役 兼 COOに就任しておよそ100日が経過した。150社を超える顧客企業への挨拶(あいさつ)回りをこなす中で樋口氏は、マイクロソフトの抱える課題をB2Bビジネスの事業展開にあると睨(にら)んだ。(マイクロソフトは)もともと消費者向け製品を開発、販売する企業として事業を開始した。そのため、パートナー企業と共に展開していく仕事の仕方に弱さがみられると樋口氏は指摘する。企業向け情報システムの販売においてパートナー企業との連携はたいへん重要な要素となる。旧コンパック・コンピュータおよび日本ヒューレット・パッカードで培ったパートナー企業との連携ノウハウをマイクロソフトに生かすことで、同社の企業向け事業の一層の活性化を狙う。自信に満ちた口ぶりから、それが自身の最大の強みであることも自覚しているようだ。

マイクロソフト写真 マイクロソフト 代表執行役 兼 COO 樋口泰行氏(左)と同 サーバープラットフォーム ビジネス本部 コア インフラストラクチャ 部長 先名康明氏(右)

 6月25日に同社が発表した企業向け製品は、企業向け情報システムのセキュリティと運用管理の自動化を支援するもの。前者は「Microsoft Forefront Client Security」日本語版、後者は「Microsoft System Center Essentials 2007」日本語版。それぞれ、7月2日、8月1日にボリュームライセンスプログラムを通じて販売する。

 「Microsoft Forefront Client Security」日本語版は、クライアントPCやサーバを悪意のあるプログラムから保護するツールである。ウイルス、ワーム、トロイの木馬対策に加え、スパイウェアやルートキットなど、最近の企業情報システムの脅威への対策機能も搭載する。従来、セキュリティ対策の専任企業が担ってきた役割をマイクロソフトが独自に請け負うことになる。Active Directoryとの親和性の高さは、同様の機能を備えた製品との差別化要因である。

 「Microsoft System Center Essentials 2007」日本語版は、中・小規模事業所(サーバ30台、クライアントPC500台)向けに設計されたシステム管理自動化ツール。ハードウェアやソフトウェアの資産管理や障害対応、セキュリティ更新プログラムやソフトウェアの配布・展開など、情報システムの運用に関する機能を単一のコンソールで操作できる。

関連リンク

(@IT 谷古宇浩司)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)