NetScreenシリーズはSSGシリーズへ移行

ジュニパー、今後数年間かけてScreen OSをJUNOSと統合へ

2007/07/25

 ジュニパーネットワークスは7月25日、報道関係者向けの説明会を実施。同社の中規模向けセキュリティ製品「SSGシリーズ」やサービスルータ「Jシリーズ」の今後の方向性を説明した。

中村氏写真 ジュニパーネットワークス ソリューションマーケティングマネージャー 中村真氏

 米ジュニパーは、2004年にセキュリティベンダであった米ネットスクリーンを買収。その後、ネットスクリーンのセキュリティOS「Screen OS」の機能を、徐々にジュニパーのルータ製品に搭載されているモジュラー型OS「JUNOS」に搭載してきた。今後、さらにその方針を拡大していき、「1〜2年よりももっと先の話になるだろうが、今後JUNOSにScreen OSの機能を取り込む形で吸収・統合していく方針だ」(ジュニパーネットワークス ソリューションマーケティングマネージャー 中村真氏)と説明した。

 その過程として、ジュニパーが7月17日に発表した「SSG 320M/350M」によって、中小規模向けのセキュリティアプライアンス「NetScreenシリーズ」からUTM(Unified Threat Management)アプライアンス「SSGシリーズ」への移行が完了した。中村氏によると、「今回の新製品の登場により、今後新規のお客さまにはすべてSSGシリーズを売っていく。現在NetScreenシリーズを使っているお客さまも順次SSGシリーズに切り替えてもらうことになるだろう。ただし、SSGシリーズもNetScreenシリーズと同じScreen OSを使っているので使い勝手は変わらない。SSGシリーズはスループットが向上したほか、UTM機能が充実している」と説明した。

 SSG 320M/350Mは、同日に発表されたサービスルータ「J2320/J2350」と同じ筐(きょう)体を利用。Jシリーズが搭載しているOS「JUNOS」に入れ替えれば、サービスルータとして利用することもできるという。従って、WAN最適化やVLANなど高度なルーティング機能が必要な場合にはJUNOSを、UTM機能と基本的なルーティング機能で十分な場合にはScreen OSを利用すればよいとした。

 SSG 320M/350MとJ2320/J2350は、4つのギガビットイーサネットポートを搭載。SSG 320MとJ2320は1Uの筐体で3つのPIM(Physucal Interface Module)を持ち、SSG 350MとJ2350は1.5Uの筐体に5つのPIMを搭載している。

 また、SSGシリーズの管理製品として「NSM(NetScreen-Security Manager)」のアプライアンス版「NSMXpress」と、NSM製品を統合管理する「NSM セントラルマネージャ」が発表された。NSMXpressは従来、ソフトウェアであったNSMのアプライアンス版。最大500台のファイアウォール/VPNを管理できる。セントラルマネージャは、NSMやNSMXpressを統合管理する製品で、最大10台のNSMを管理可能となっている。

 中村氏によると、「2008年にはNSMシリーズでJシリーズも管理可能となる。さらにWAN最適化アプライアンス『WXシリーズ』も将来的にはNSMで管理可能とする予定だ。つまり、将来的には、現在複数あるジュニパー製品向け管理プラットフォームもNSMに統合されていくだろう」とコメントした。

(@IT 大津心)

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