[Analysis]

変化が起こるか? ストレージ市場

2001/08/24

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 ストレージ最大手のEMCが新たなビジョン、“オート・インフォメーション・ストレージ”を打ち出した。ストレージの課題の1つ、ストレージ管理を自動化・簡素化するというもので、同社では今後10年間、この“オート・インフォメーション・ストレージ”を提唱していく。現在、日本を含むアジアパシフィックにおける外部RAIDマーケット市場での同社のシェアは24.2%。2位のIBM(19%)、サン・マイクロシステムズ(15.6%)に水をあけた形だ(IDC調べ)。だが、安泰が約束されているわけではない。

 8月8日に、サンと日立製作所のハイエンド・ストレージ分野での提携が発表されたが、2社は共同でEMCやIBMに対抗する策をとったといえる。EMCのCTO ジム・ロスニー氏は「EMCを脅かすものではない」としたが、今後ストレージ業界の競争はさらに激しさを増すだろう。

 世界的に減速するIT業界だが、ストレージはまだまだ成長市場。サーバ・ベンダ大手各社はこぞって市場に食い込み、シェアを獲得しようと必死だ。レイオフ(一時解雇)を実行している企業でも、ストレージに関しては積極的に人員の確保を行っている。

 現在ストレージでは、管理ソフト「OpenView」をもつヒューレット・パッカード、ストレージでも“デル・モデル”を実践するデル・コンピュータ、NASに強い日本ネットワークアプライアンス、そしてコンパックや富士通、などが戦いを繰り広げている。

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