IBM Rationalの新製品登場、J2EE、.NETの垣根は取り払え

2003/8/28

日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 常務執行役員 堀田一芙氏と同ソフトウェア事業 ラショナル事業部長 斉藤肇氏

 日本アイ・ビー・エムは8月1日で統合した旧ラショナル・ソフトウェアの全製品を一新し、日本IBM製品として9月24日から出荷を開始すると発表した。日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 常務執行役員 堀田一芙氏は同社のソフトウェアブランドの統合時間に触れ、「ロータスは6年間、チボリは完全統合までに5年間かかった。しかし、ラショナルはたった8カ月間で統合が完了した」とし、スムーズな統合作業をアピールした。製品の日本語化に最大の貢献を果たしたのは同社大和事業所。開発環境をサポートするラショナルの製品群が「e-Business On Demand」で果たす役割の大きさをあらためて強調した形となった。

 新製品第1弾として9月24日に出荷するのは、複数のIDE環境に統合されるワークベンチ「Rational XDE」ファミリ4製品である。製品によって統合可能な開発環境は異なるが、EclipseやIBM WebSphere Studio、富士通のInterstage Apworks、Visual Studio .NETなど現在活用可能な一般的な開発環境上で活用することができる。

 既存のIDEと統合しながら活用するXDEファミリを最初に投入する背景には、独自の開発方法論RUP(Rational Unified Process)を擁する同社の啓蒙活動的な思惑が浮かびあがる。XDE Modelerに含まれる主な機能は、UMLによるモデリングと再利用可能なアセットの開発機能であり、XDE Developerにはそれに加えて、コードの自動生成機能、リバース・エンジニアリング機能が搭載される。また、XDE Testerは、機能テスト、回帰テストといった比較的小規模なテスト・スクリプトの作成機能が搭載されている。同社では、XDEを皮切りに、従来のウォーターフォール型開発手法から、モデル駆動型(およびテスト駆動型)の開発手法へと開発の流れそのものを切り替えることで、ラショナルブランドのツール群が最大の威力を発揮する土壌を作り上げようとしている。その結果、IBMのソフトウェア・ツール群およびサービスがエンドユーザーに対して大きなアピール力を持つことになるのは言うまでもない。

 ソフトウェア事業 ラショナル事業部長 斉藤肇氏は「ソフトウェア開発のライフサイクルを構築、実行、管理と分ける場合、ラショナルとWebSphereの一部分は構築にかかわり、WebSphereとDB2が実行、Tivoliが管理に携わることになる。ロータスはこれらすべての領域にわたって、コラボレーションの役割を果たす。すなわち、(日本IBMは)すべてのサービスを一貫して行える体制にある」と話す。

(編集局 谷古宇浩司)

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日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 ラショナル事業部

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