[運用]
Hyper-V実践サーバ統合術 第4回

2.クイック・マイグレーションの構築の実際

日本ヒューレット・パッカード
ESSプリセールス統括本部 ストレージソリューション本部
ストレージソリューション推進第一部
木村 智和
2009/02/12

クイック・マイグレーションの構築方法

 では具体的にHyper-Vを導入した2台のサーバによって、フェイルオーバー・クラスタがすでに構築されているという前提で解説していく。フェイルオーバー・クラスタの詳細に関しては、「運用:Windowsクラスタリング入門」を参照していただきたい。

 まず事前準備として、以下の更新プログラムをフェイルオーバー・クラスタの構築後に、各ノードに適用する。これらは、Windows Updateでは提供されていないため、それぞれマイクロソフトのダウンロード・センターから入手する必要がある。

構築の流れ

今回テスト向けに構築したクイック・マイグレーション環境の構成図
2台のサーバによるフェイルオーバー・クラスタの構成図。HV01とHV02のそれぞれにHyper-Vサーバを導入した状態となっている。

Hyper-V仮想ネットワークの作成(各クラスタ・ノードで実行する)

[仮想ネットワーク マネージャ]で仮想ネットワークを作成する
クイック・マイグレーション用の仮想マシンに使用する仮想ネットワークは、各クラスタ・ノードで同じ名前を指定する必要がある。

 仮想マシンを作成すると、デフォルトで仮想ネットワークも作成されるが、仮想ネットワークが構成されていない場合は、Hyper-Vマネージャを起動し、[操作]メニューの[仮想ネットワーク マネージャ]で仮想マシンに割り当てる仮想ネットワークを作成する。クイック・マイグレーション用の仮想マシンに使用する仮想ネットワークは、各クラスタ・ノードで共通の名前に設定する必要がある。また割り当てるネットワーク・アダプタは、フェイルオーバー・クラスタで使用されているものを指定する。ここでは、2台のクラスタ・ノードである「HV01」「HV02」上で、「Public Network 1」という仮想ネットワークを「HP NC373 Multifunction Gigabit Server Adapter #2」(このインターフェイス名は実際のハードウェアによって異なる)に割り当てる設定で作成した。

[フェイルオーバー クラスタ管理]ツールのネットワークの構成画面
クラスタを構成する「HV01」と「HV02」のネットワーク構成は画面のようになる。ここでは、どちらも「Public Network 1」という名前の仮想ネットワークを割り当てている。

仮想マシンの用意(クラスタのActiveノードのみで実行する)

[フェイルオーバー クラスタ管理]ツールで共有ディスク上に仮想マシンを作成する
クラスタのActiveノードで共有ディスク上に仮想マシンを作成する。ここではHV01をActiveノードとし、仮想マシンを作成している。

 仮想マシンをフェイルオーバー・クラスタの共有ディスク上に作成する。ここでは、「VM Volume 1」というクラスタの共有ディスク上に、所有者であるHV01上から仮想マシンを作成した。なおクラスタの共有ディスクが事前に用意されていない場合は、新規に物理ディスクを追加した後に、各クラスタ・ノード上でサーバ・マネージャを起動し、[ディスクの管理]で[ディスクの再スキャン]を実行、新たなディスクを認識させる。その後、[フェイルオーバー クラスタ管理]を起動し、[記憶域]内の[ディスクの追加]メニューから登録することができる。

 フェイルオーバーはクラスタの共有ディスク単位で実行されるため、複数の仮想マシンに対して、それぞれ別々にクイック・マイグレーションを実行させたい場合には、各仮想マシンをそれぞれ異なるLUNとなる共有ディスク上に配置させる必要があるので注意が必要だ。

仮想マシンへ仮想ネットワークを割り当てる
作成した仮想マシンに、事前に作成しておいた仮想ネットワークを割り当てる。ここでは、「Public Network 1」を割り当てている。

仮想マシンのクラスタへの登録(クラスタのActiveノードのみで実行する)

[高可用性ウィザード]の[サービスまたはアプリケーションの選択]画面
[フェイルオーバー クラスタ管理]ツールを起動し、[サービスまたはアプリケーションの選択]を選択する。[高可用性ウィザード]が起動するので、「仮想マシン」を選択して[次へ]ボタンをクリックする。

[高可用性ウィザード]の[仮想マシンの選択]画面
[高可用性ウィザード]を進めると、クラスタ・ノード上に存在している仮想マシンが一覧となって現れる。構成する仮想マシンは「停止」の状態でないと登録ができないので注意が必要だ。

[高可用性ウィザード]で仮想マシンをクラスタに登録する
VM01を停止した状態で、フェイルオーバー・クラスタに登録する。

[高可用性ウィザード]の確認画面
そのまま[次へ]ボタンを選択し、最後に問題なく作成されたか、実行結果を確認する。

仮想マシンを登録後の[フェイルオーバー クラスタ管理]の画面
フェイルオーバー・クラスタを構築したVM01を選択し、右クリック・メニューを開いたところ。


 INDEX
  [連載] Hyper-V実践サーバ統合術
  第4回 Hyper-Vによるクイック・マイグレーションの実践
    1.Hyper-Vを利用したクイック・マイグレーションとは
  2.クイック・マイグレーションの構築の実際
    3.クイック・マイグレーションの実行手順
    4.SCVMM 2008へのフェイルオーバー・クラスタの登録方法

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