運用
Windowsでイントラ・ブログを構築する(前編)

2.Community Serverの入手とインストール

山田 祥寛(http://www.wings.msn.to/
2005/06/23

Community Serverのインストール方法

 Community Serverをインストールするにあたっては、あらかじめ以下のソフトウェアをサーバ環境上に導入しておく必要がある。誌面の都合上、本稿ではこれらの手順については割愛させていただくが、詳細を知りたい方は、著者サイト「サーバサイド技術の学び舎 - WINGS」より、「サーバサイド環境構築設定」などを参照いただきたい。

  • Microsoft .NET Framework 1.1
  • Internet Information Services 5.x以降
  • SQL Server 2000(MSDE)

1.インストール・ファイルを入手する

 Community Serverをダウンロードするには、まず以下のサイトからユーザー登録を行う必要がある。

http://www.telligentsystems.com/Solutions/license.aspx?File=cs_1.0.exe

 ユーザー登録が完了すると、数分ほどで、折り返し登録完了メールが届くので、メールに記載されたURLにアクセスしてみよう。インストール・ファイル「cs_1.0.zip」をダウンロードできる。cs_1.0.zipは、任意のフォルダ(本稿では「d:\」)に展開するものとする。

2.データベースを作成する

 Community Serverは、SQL Server上でデータの管理を行う。

TIPS「MSDEをセットアップする方法

 手軽にサイトを開設したいということであれば、無償のMSDE(Microsoft SQL Server Desktop Engine)を利用することも可能である。MSDEは、SQL Serverとほぼ同等のデータベース・エンジン機能を提供するソフトウェアだ。MSDEならば、Windowsライセンスさえ所有していれば、後は追加費用なしにサイトを構築できてしまう。ただし、MSDEには以下の制約もあるので、注意していただきたい。

  • データ・サイズは2Gbytes以内
  • 同時接続数は5ユーザー以内
  • 同時スレッドは5個以内

 よりスケーラブルな環境が必要になった場合にも、心配は要らない。昨今では、SQL Server 2000 Workgroup Edition(従来のStandard EditionとMSDEとの中間に位置付けられるエディション)が廉価で提供されており、Community Serverや(後編でご紹介する)Dot Net Nukeのデータ・ストアとして利用するレベルならば、十分に事足りるはずだ。

 さて、ここではSQL Server(または、MSDE)に対して、あらかじめデータベースを作成しておく必要がある。データベース名は自由に決めて構わないが、本稿では「CommunityServer」としておこう。

 データベースの作成には、osqlコマンド(コマンド・ラインベースのデータベース管理ツール)から、以下のようなコマンドを入力すればよいだけだ。

> osql -h(local) -Usa
パスワード : ** ←管理者のパスワードを入力
1> CREATE DATABASE CommunityServer   ←“CommunityServer”という名前のデータベースを生成する
2> GO

3.仮想ディレクトリを設定する

 続いてステップ1でダウンロードしたcs_1.0.zipを展開しよう。解凍に成功すると、以下のようなフォルダが作成される。

Community Serverのフォルダ構成

 「/CS_1/Web」フォルダが、Community Serverの本体である。本稿では、この「/CS_1/Web」フォルダに対して、以下の要領でIISの仮想ディレクトリを設定する。もちろん、エイリアスやディレクトリなどの設定は、適宜、環境に応じて変更いただきたい。

項目 概要 設定値
エイリアス 仮想ディレクトリを呼び出す名前 cs
ディレクトリ 仮想ディレクトリに関連付ける物理パス D:\CS_1\Web
読み取り ファイルの読み込みを許可
ASP等のスクリプトを実行する スクリプトの実行を許可
ISAPIアプリケーションやCGI等を実行する 「.dll」「.exe」ファイルの実行を許可
×
書き込み ファイルの書き込みを許可
×
参照 ファイル一覧の参照を許可
×
Community Serverを利用するための仮想ディレクトリ設定(例)

4.インストール・ウィザードを起動する

 悪意の有無にかかわらず、エンド・ユーザーが自由にインストール・ウィザードを起動できてしまうのは、セキュリティの観点からも好ましくない。そのため、Community Serverでは、デフォルトでインストーラ機能が無効に設定されている。インストール・ウィザードを起動するには、インストーラをあらかじめ有効化しておく必要がある。

 設定の変更は簡単だ。テキスト・エディタから「/CS_1/Web/Installer/default.aspx」を開き、15行目付近の1行を以下のように書き換えるだけでよい。

[変更前]
bool INSTALLER_ENABLED = false;

[変更後]

bool INSTALLER_ENABLED = true;

 ファイルを上書き保存した上で、ブラウザ上から以下のURLにアクセスしてみよう。自動的にインストール・ウィザードが起動するはずだ。

http://localhost/cs/Installer/

 途中、いくつか入力/選択項目が登場するが、以下表の要領で入力すること。もちろん、ユーザー名やパスワード、URLなどの設定は、適宜、環境に応じて変更いただきたい。

画面 項目 設定値(例)
Community Server Database Login IP address or Server Name (local)
Windows Authentication/SQL Server Authentication SQL Server Authentication
Username sa
Password sa
Select Database Instance Available Database CommunityServer
Choose Installation Options 各項目 (すべてチェック)
Create new Community Community Url localhost/cs
Username admin
Password admin
Community Serverインストール時の設定(例)

 すべての設定が完了した後、[Create new Community]画面で[Next]ボタンをクリックすると、インストールが開始される。環境にもよるが、インストールにはおよそ数分掛かるはずだ。インストール完了後、[Complete!]画面が表示されれば成功だ。

 インストール後は、再度、「/CS_1/Web/Installer/default.aspx」を編集し、インストーラを無効にする。「/CS_1/Web/Installer」フォルダをフォルダごと削除してもかまわない。

[注意]

仮想ディレクトリに書き込み権限が認められていない場合、インストール時にweb.configの更新に失敗する。その場合には、[Complete!]画面でweb.configを手動で書き換えるよう指示されるので、別途、web.configの編集を行う必要がある。「/CS_1/Web/web.config」をテキスト・エディタで開き、16行目付近を以下のように書き換えていただきたい(太字の部分は、画面の表示に従って適宜読み替えること)。

<add key="SiteSqlServer" value="server=(local);uid=sa;pwd=sa;Trusted_Connection=no;database=CommunityServer" />

 インストール後は、「/CS_1/Web/blogs」「/CS_1/Web/photos」の両フォルダ上で、[Network Service]ユーザー(あるいは[ASPNET]ユーザー)に対して書き込み権限を付与する必要がある。書き込み権限は、画像のアップロードやブログ/フォト・ギャラリーの新設を行う場合に必要となるものだ。セキュリティ権限の変更は、エクスプローラの該当フォルダからプロパティ・シートを開き、[セキュリティ]タブから行うことができる。

5.Community Serverを日本語化する

 以上で、Community Serverのインストールは完了だ。もちろん、このままでもCommunity Serverの機能を利用できるが、Community Serverはデフォルト状態で英語環境に設定されている。エンド・ユーザーの使い勝手を考慮すれば、多くの場合は、日本語を表示するための環境設定を行っておくのが好ましい。日本語化には、以下の2つの手順が必要となる。

5-1.communityserver.configを編集する
 
communityserver.configは、Community Serverの主要な設定を記述した設定ファイルだ。ここでは、communityserver.configをテキスト・エディタで開き、60行目付近のdefaultLanguage属性(<Core>要素)を修正しておこう。

[変更前]
<Core
  defaultLanguage="en-US"

[変更後]

<Core
  defaultLanguage="ja-JP"

5-2.日本語リソースを該当のフォルダに展開する
 Community Serverのデフォルトのパッケージには日本語リソースが含まれているので、ステップ5-1の手順だけでもそれなりに日本語環境は実現できる。しかし、ローカライズが不十分であることから、本格的に使い込んでいくには何かと不便も多いはずだ。そこで、本稿では、原水真一氏が提供する「日本語化リソース」、猪又俊哉氏が提供する「日本語イメージボタン」を採用する。ダウンロードしたリソースを、以下の要領で該当のフォルダに展開してほしい。

名称 ダウンロード先 展開先
日本語リソース http://www.haramizu.com/
Downloads/CommunityServer/
tabid/58/Default.aspx
「/CS_1/Web」フォルダ(「ja-JP」フォルダの中身をコピー)
日本語イメージボタン http://www.sagetechnology.com/
Default.aspx?tabid=167
「/CS_1/Web/Themes/default/images」フォルダ
日本語リソースの入手先と展開先

6.Community Serverの動作を確認する

 それでは早速、Community Serverの動作をブラウザから確認してみよう。Community Serverのトップページには、以下のURLからアクセス可能だ。

http://localhost/cs/

 以下のような画面が表示されれば成功だ。なお、現時点で公開されている日本語リソースで日本語化されるのは、あくまでメニューやボタンだけで、トップ・ページの文章などは英語のままである点に注意していただきたい。

Community Serverのトップ・ページ
日本語リソースで日本語化できるのは、メニューやボタンだけであり、すべてのドキュメントが日本語化されるわけではない。

 右上の[ログイン]リンクから管理者権限でログインしてみよう。管理者ユーザーのユーザー名/パスワードは、上記ステップ4で設定したものを入力すること(本稿の例では「admin/admin」)。


 INDEX
  [運用]Windowsでイントラ・ブログを構築する(前編)
    1.利用可能なブログ・アプリケーション
  2.Community Serverの入手とインストール
    3.Community Serverのブログ機能をセットアップする
 
  [運用]Windowsでイントラ・ブログを構築する(後編)
    1.DotNetNukeの入手とインストール方法
    2.ブログ・モジュールの追加
    3.外部ブログの情報をRSS経由で取得しよう
 
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