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互換機能パックを使ってOffice 2007のファイルを読み書きする

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2007/02/10
 
対象ソフトウェア
Office 2000
Office XP
Office 2003
2007 Office System
2007 Office Systemでは、新しくXMLベースのファイル形式がサポートされ、ファイル・サイズの削減や高度なセキュリティなどを実現している。
従来のOffice製品ではこの新しいファイル形式を読み書きできないが、2007 Office System互換機能パックを導入することにより、アクセスできるようになる。
 
解説

 Microsoft Office製品では、Office 2000、Office XP、Office 2003ではすべて同じファイル形式をサポートしてきた。これによりOfficeのバージョンが変わっても同じようにファイルを開いて編集したり、保存したりできた。だが2007 Office Systemでは、従来のファイル形式に加え、Office Open XMLフォーマットという新しいファイル形式がサポートされ、これがデフォルトで使われるようになった。これはXMLベースのオープンな規格のフォーマットであり、保存時のファイル・サイズの削減(XML形式+ZIP圧縮)、セキュリティや信頼性の向上などを図っている。このファイル形式はWord 2007、Excel 2007、PowerPoint 2007で採用されている。

 新しいファイル形式は利点も多いが、1つ大きな問題がある。それは従来のOffice製品では読み書きできないということだ。これではせっかくの新しいフォーマットも利用するわけにはいかない。2007 Office Systemを利用しているユーザーはまだほとんどおらず、以前のOffice製品を利用しているユーザーが大多数だからだ。

 そこでマイクロソフトでは、従来のOffice 2000、Office XP、Office 2003製品にアドオンすることで、2007 Office System固有のファイル形式を読み書きできるようにする互換機能パックを提供している。本TIPSではこれについて解説する。

操作方法

互換機能パックの手動インストール

 従来のOffice製品用の互換機能パックは、以下のリンクからダウンロードできる。

 以上のページからファイルFileFormatConverters.exeをダウンロードし、ダブルクリックしてインストールする。ただしインストールするには管理者権限が必要である。セットアップそのものは特にオプションもないので、すぐにインストールが完了する。

 インストール後に例えばWordを起動してファイルのオープン・ダイアログを表示させると、次のように、Word 2007で導入された新しいファイル形式(.docx)を開くことができるようになる。

Word 2007ファイル形式のサポート
これはWord 2003の[ファイルを開く]ダイアログ。Word 2007で新しく導入された.docxや.docmファイルの読み書きがサポートされている。
  新しいファイル拡張子がサポートされている。

 この互換機能パックでは、2007 Office System独自のファイル形式の読み取りだけでなく、書き込みもサポートされている。具体的には以下のような拡張子のファイルの読み書きが可能になる。

拡張子 用途
Microsoft Office Word 2007
*.docx Word 2007文書
*.docm Word 2007マクロ対応の文書
Microsoft Office Excel 2007
*.xlsb Excel 2007バイナリ・ブック
*.xlsx Excel 2007ブック
*.xlsm Excel 2007マクロ対応のブック
*.xltx Excel 2007テンプレート
*.xltm Excel 2007マクロ対応のテンプレート
*.xlam Excel 2007アドイン
Microsoft Office PowerPoint 2007
*.pptx PowerPoint 2007プレゼンテーション
*.pptm PowerPoint 2007マクロ対応のプレゼンテーション
*.potx PowerPoint 2007テンプレート
*.potm PowerPoint 2007マクロ対応のテンプレート
*.ppsx PowerPoint 2007スライド・ショー
*.ppsm PowerPoint 2007マクロ対応のスライド・ショー
互換機能パックでサポートされるファイル形式

 また、例えばデスクトップ上に置かれた.docファイルを右クリックし、ポップアップ・メニューから[名前を付けて保存]を選択すると、ファイルを.docx形式などに変換して新しく保存することもできる。逆に、.docx形式のファイルを従来の.doc形式に変換することなどもできる。

ファイル・タイプの自動検索による互換機能パックのインストール

 以上の方法では、互換機能パックを手動でダウンロードしてインストールしたが、これを自動的に行わせることもできる。例えばメールの添付ファイルとして受け取った*.docxファイルを開こうとしたり、エクスプローラ上で*.docxファイルをダブルクリックしたりすると、未知のファイル・タイプと判断され、ファイル形式をインターネットから検索するかどうかを問い合わせるダイアログが表示される(Windows XP以降の場合)。

ファイル形式が見つからない場合
該当するアプリケーションがインストールされていない状態で未知の拡張子のファイルを開こうとすると、このようなダイアログが表示されることがある。
  これを選択して[OK]をクリックすると、インターネットへ問い合わせる。

 を選んで[OK]をクリックするとインターネットへ問い合わせ、このファイル形式を処理するのに適切なアプリケーションが検索される。

.docxファイルに対する検索結果
.docxはWord 2007の文書ファイルであり、互換機能パックやWord 2007用のビューアで処理できることが分かる。
  ファイルの種類。
  拡張子。
  ここをクリックすると、先に述べた互換機能パックのダウンロード・ページが表示される。
  2007 Office Systemの製品ページが表示される。
  Word 2007ビューアのダウンロード・ページが表示される。ただし試してみたところ、ページが見つからないというエラーが表示された(2007年2月9日現在)。まだ用意されていないようである。

 このページから互換機能パックをダウンロードしてインストールしてもよい。ただしインストールするのに管理者権限が必要なのは、先ほどと同じである。End of Article

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