成果物

deliverables / 要素成果物 / 作業成果物


 ソフトウェア開発プロジェクトの各工程で作り出されるドキュメントやモデル、ソフトウェアコードのこと。狭義には顧客に納入するものをいう。

 ソフトウェア開発は人間が意図するところを「要求定義書」にまとめ、それをさらに「機能仕様書」「基本設計書」「詳細設計書」「ソースコード」「実行コード」へと順次変換していく作業である。このような過程で作られる各種の制作物を“成果物”と呼ぶ。

 成果物は、ソフトウェアプロセスやプロジェクトに定義された“工程”や“フェイズ”のアウトプットといえる。逆にいうと任意の成果物を作成するにタスクや作業の流れが工程ということになる。成果物と作業の関係を定めた文書としてWBSSOW、成果物スコープ記述書などがある(これらドキュメントもプロジェクト成果物である)。

 ソフトウェア開発で利用される成果物としては上記のもの以外に「提案書」「見積もり書」「契約書」「プロジェクト定義書」「プロジェクト計画書」「プロジェクト報告書」「画面設計」「帳票設計」「テスト計画書」「テストケース」「品質報告書」「ユーザーマニュアル」「運用マニュアル」「データモデル定義書」などが考えられる。

 「成果物」という用語は一般的な言葉とはいえないが、ソフトウェア開発やプロジェクトマネジメントの分野では、deliverable(deliverables)やproductなどの訳語としてよく使用される。deliverableは「配達できる、提供できる」程度の意味で、「顧客に納品するもの」あるいは「次工程に引き渡すもの」と解釈できよう。

 例えばPMBOKでは、要素成果物(deliverable)と成果物(product)の2つの語が登場する。要素成果物はプロジェクトの各工程が生み出すものであり、成果物はプロジェクト全体が最終的に生み出すものを指している。

参考文献

  • 『共通フレーム2007――経営者、業務部門が参画するシステム開発および取引のために』 情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター=編/オーム社/2007年10月
  • 『実例で学ぶソフトウェア開発』 NTTデータソフトウェア工学推進センタ=編著/オーム社/2008年3月(『The Unified Software Development Process』の邦訳)

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