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メーラにデジタル証明書を設定する(Outlook Express編)

解説をスキップして操作方法を読む

デジタルアドバンテージ 中塚 寛幸
2005/12/17
 
対象ソフトウェア
Outlook Express 6
デジタル証明書は、メールへの署名や暗号化、復号化に使われる。
個人用のデジタル証明書は、デフォルトではインストールされていない。
デジタル証明書をインポートして、アカウントごとに署名と暗号化の設定を行えばよい。
 
解説

 デジタル証明書は、SSLによる通信やメールへの署名などに広く使われている。Windows OSの場合、ルート認証局の正当性を証明するデジタル証明書は、主なものがあらかじめインストールされているが、ユーザー個人が使用できるデジタル証明書は別途取得する必要がある。基本的にデジタル証明書の取得は有料だが、一部には電子メールに利用できるデジタル証明書を無料で発行するサービスもある。これについては、関連記事を参考にしてほしい。

 取得したデジタル証明書が何らかの方法でファイル化されている場合は、アプリケーションで利用できるようにデジタル証明書をインポートする必要がある。

 メーラによりデジタル証明書のインポートなどの扱いが異なるが、ここではOutlook Expressでのデジタル証明書の利用方法を紹介する。Outlookでの使用方法については別稿のWindows TIPS「メーラにデジタル証明書を設定する(Outlook編)」を参照していただきたい。


操作方法

 すでにデジタル証明書を取得している状態で、デジタル証明書をインポートし、アカウントに対して設定を行う。すでに個人用のデジタル証明書がシステムにインストールされている場合には、「アカウントごとにデジタル証明書を有効にする」だけを行えばよい。

デジタル証明書のインポート

 Outlook Expressを起動し、[ツール]−[オプション]で表示されるダイアログの[セキュリティ]タブを開く。デジタル証明書をインポートするには、[デジタルID]をクリックする。デジタルIDとは、デジタル証明書のことである。

[セキュリティ]オプションを開く
Outlook Expressの[ツール]−[オプション]から[セキュリティ]タブを開く。
  [セキュリティ]タブを開く。
  [デジタルID]をクリックする。

 証明書の一覧が表示されるが、最初は個人用のデジタル証明書はインストールされていないので、[個人]タブには何も表示されない。そこで、[インポート]をクリックして、証明書をインポートする。

証明書をインポートする
[セキュリティ]タブから[デジタルID]を選択すると、現在インストールされているデジタル証明書が表示される。新規にデジタル証明書をインストールする場合には、[インポート]をクリックする。
  [インポート]をクリックして、[証明書のインポート ウィザード]を起動する。

 [証明書のインポート ウィザード]が起動するので、インポートするデジタル証明書のファイルを指定する。

インポートするデジタル証明書の指定
インポートするファイルを指定する。デジタル証明書のファイル形式としては、以下の6種類から選択できる。
  ・X.509証明書(.cer/.crt)
・Personal Information Exchange(.pfx/.p12)
・証明書信頼リスト(.stl)
・証明書失効リスト(.crl)
・Microsoftシリアル化された証明書ストア(.sst)
・PKCS #7証明書(.spc/.p7b)

 デジタル証明書を暗号化してファイル化した場合は、復号化するためのパスワード入力などが求められる。

デジタル証明書の保護を解除する
デジタル証明書のファイルが暗号化されている場合に表示される(通常、秘密鍵は暗号化されて保存されている)。
  何らかのアプリケーションでデジタル証明書をエクスポートする際に指定した暗号化のパスワードを入力する。
  新規メールを作成して暗号化するときなど、秘密鍵を使用するときに警告を表示させたい場合に、このチェックボックスをオンにする。
  デジタル証明書を何らかの機会に書き出す必要があるなら、このチェックボックスをオンにする。
  ここをクリックする。

 次に、デジタル証明書のストア先を決める。署名と暗号化にデジタル証明書を使用する場合、通常は[個人]にストアして問題ない。ここまでの設定を行うと、ウィザードによってデジタル証明書がOutlook Expressにインポートされる。ウィザードがインポート処理を行う際に、CryptoAPIからの警告ダイアログが表示されるが、[OK]をクリックして問題ない。

デジタル証明書がインポートされたことを確認する
ウィザードが終了すると、Outlook Expressの[ツール]−[オプション]−[セキュリティ]タブ−[デジタルID]の[個人]タブにデジタル証明書が追加される。

アカウントごとにデジタル証明書を有効にする

 デジタル証明書がインポートされたら、アカウントごとに使用するデジタル証明書を指定することにより、すぐにもメールへの署名や暗号化が可能になる。

インポートしたデジタル証明書を使用する
[ツール]−[アカウント]でアカウントを選択し、[プロパティ]ダイアログの[セキュリティ]タブを開く。ここで署名と暗号化に使用するデジタル証明書を指定する。
  ここをクリックして[セキュリティ]タブを開く。
  署名に使用するデジタル証明書をここで選択する。
  メールのメッセージを暗号化する際に使用するデジタル証明書をここで選択する。
  暗号化に使用するアルゴリズムを選択する。通常はデフォルトの[3DES]で問題ない。

署名/暗号化したメールの作成

 新規メールに署名や暗号化を施すには、以下のように、メール作成時に該当するボタンをクリックするだけでよい。End of Article

新規メールに署名、暗号化を行う
デジタル証明書のインポートとアカウントへの設定を行えば、新規メールに対する署名の付加とメッセージの暗号化を行える。署名のみ、あるいは暗号化のみ、といった利用も可能である。
  ここをクリックすると、署名を行える。
  ここをクリックすると、暗号化を行える。
 
関連記事(Windows Server Insider)
  Windows TIPS:無料でデジタル証明書を取得する
  Windows TIPS:メーラにデジタル証明書を設定する(Outlook編)
   
「Windows TIPS」


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