だがWindows XP/Windows Server 2003標準のリモート・デスクトップ接続クライアント(RDC) 5.xでは、最大表示解像度が低いなどのデメリットもある。
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Vista対応のRDC 6.0では、従来の不満が解消され、新たな機能も用意されている。
解説
Windows 2000 Server/Windows Server 2003のターミナル・サービスや、Home Edition以外のWindows XPのリモート・デスクトップ(以下まとめてリモート・デスクトップ)を利用すれば、リモートからそのコンピュータに接続し、あたかもそのコンピュータそのものを操作しているように使うことができる。例えば自宅のデスクトップPCでリモート・デスクトップを有効にしておけば、VPNを介して会社から自宅のPCに接続し、そのWindows環境を自由自在に使うなどが可能だ。システム管理者であれば、すでにリモート・デスクトップで複数のWindowsサーバを集中管理している方々も多いだろう。
リモート・デスクトップ接続クライアント 5.xは時代遅れ!?
一般的にリモート・デスクトップを利用するためには、クライアントPCにリモート・デスクトップ接続クライアント(Remote Desktop Connection Client。以後RDC)が必要となる(Internet Explorerから利用できる場合もあるが、本稿では触れない)。Windows XP/Windows Server 2003では、標準でVer. 5.xのRDCがインストールされているため、[スタート]−[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[通信]−[リモート デスクトップ接続]を実行するだけで、簡単にリモート・デスクトップに接続できる。
こうした要求に応え、マイクロソフトは新たにRDCの新版、「RDC 6.0」をリリースしている。このVer. 6.0は本来、Windows Vista/Windows Server 2008(開発コード名Longhorn Server)で強化・拡張されたリモート・デスクトップの機能を利用するためのものである(これらのOSには、標準でRDC 6.0または6.1がインストールされている)。具体的な強化・拡張点については関連記事を参照していただきたい。
注目すべきは、従来のWindows XP/Windows Server 2003のRDCもVer. 6.0にアップグレードできることだ。これによりWindows Vista/Windows Server 2008のリモート・デスクトップの新機能(の一部)が、Windows XP/Windows Server 2003からでも利用できるようになる。Ver. 6.0で強化または追加される機能は以下のとおりである。
画面表示の強化
最大表示解像度の向上
1600×1200ドットから4096×2048ドットに向上した
最大表示色数の向上
24bitカラーから32bitカラーに向上した
複数ディスプレイのサポート
水平に並ぶ複数のディスプレイにまたがって全画面の表示ができる
ClearTypeの表示
フォントをClearTypeで滑らかに表示できる
デスクトップ・コンポジションの表示
Windows VistaのAeroにおける半透明表示などの特殊効果が、クライアント側のリモート・デスクトップ画面上でも表示できる
ただし、これらの追加機能は、Windows Vista/Windows Server 2008のリモート・デスクトップへ接続して初めて利用できるものが多い。例えば、クライアント側でClear Typeを有効にする設定をしてWindows XP/Windows Server 2003へ接続しても、Clear Typeは無効になってしまった(Windows Vistaでは有効になった)。また例えばWindows Vistaの半透明ウィンドウ機能を利用するためには、クライアント側もWindows Vistaでなければならない。各機能の詳細は別途解説する予定である。
ただし、これらの追加機能は、Windows Vista/Windows Server 2008のリモート・デスクトップへ接続して初めて利用できるものが多い。従来のWindows XP/Windows Server 2003に接続した場合、利用できる追加機能は一部に限られるものの、前述した最大解像度の向上や複数ディスプレイのサポートが改善されることは確認できた。
そこで本稿では、Windows XP/Windows Server 2003のRDCをVer. 6.0にアップグレードする手順を説明しよう。前述した複数ディスプレイのサポートを利用する方法や、クライアントのドライブを個別に選んで利用する方法など、新しい機能の使い方については関連記事を参照していただきたい。
RDC 6.0にアップグレード可能なWindows OSは以下のとおりである。
SP2以降をインストールしたWindows XP
SP1以降をインストールしたWindows Server 2003(R2を含む)
Windows XP Professional x64 Edition
Windows Server 2003 x64 Edition(R2を含む)
操作方法
Windows Updateでアップグレードするのが簡単
リモート・デスクトップ接続クライアント(RDC)をVer. 6.0にアップグレードするには、Windows Update/Microsoft Updateを利用するのが手っ取り早い。以下、Windows XP Professional SP2とWindows Updateを例に挙げて説明しよう。
リモート・デスクトップを連想させる表示はまったくなく、このインストール・パッケージが単に「Windows XP 更新 (KB925876)」という修正プログラムとして扱われていることが分かる。これは気にせず、[次へ]ボタンをクリックしていってウィザードを進めればインストールは完了できる。やはり、要求されたらシステムの再起動を行う必要がある。
Windows XPでは起動方法がアップグレード前と異なる
Ver. 6.0にアップグレードしたRDCを起動するには、Windows Server 2003であれば従来と同じく[スタート]−[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[通信]−[リモート デスクトップ接続]を実行すればよい。一方、Windows XPではVer. 6.0にアップグレードすると、[リモート デスクトップ接続]の位置が従来の[通信]から[アクセサリ]に変わる。つまり[スタート]−[すべてのプログラム]−[アクセサリ]−[リモート デスクトップ接続]を実行する必要があるので注意が必要だ。